【初心者向け】Bluetoothコーデックとは?基本的な仕組みをやさしく解説
2025.05.01 更新

目次
Bluetoothのコーデックとは?
Bluetoothコーデックは音声データを無線で送る際に、親機から子機へ変換して伝える技術です。
この技術によってスマートフォンやパソコンから、イヤホンやスピーカーなどワイヤレス機器へ音声を送ることができます。
音質や遅延時間はコーデックの種類によって変わります。
優れたコーデックを使用するほど、高音質で遅延の少ない音声を楽しめます。
ただし音質が良くなるほど、バッテリーの消費量が増えてしまいます。
快適な音楽視聴や通話には、機器に適したコーデックの選択が重要です。
コーデックの選び方は機器の対応状況と使用目的を確認し、音質と電力消費のバランスを考慮して決めましょう。
お気に入りの音楽や大切な通話を楽しむために、ご自身の環境に合ったコーデックを選びましょう。
主なBluetoothコーデックの種類
Bluetoothのコーデックにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。
ここでは代表的なコーデックを紹介します。
1基本のSBC(Subband Codec)
・すべてのBluetooth機器で使える標準的なコーデック
・設定不要で簡単に使用できる
・ただし音質は標準的で、動画視聴時に音ずれが起きやすい
2iPhoneユーザー向けのAAC
・iPhone/iPadでの使用に最適
・音質が良好で使いやすい
・Androidスマートフォンでは性能が安定しないことも
3高音質のaptX
・CDに近い音質で音楽を楽しめる
・動画視聴時の音ずれが少ない
・対応している機器が限られる
4さらに高音質のaptX HD
・最大576kbpsの高ビットレートで、ハイレゾ相当の音質を実現
・動画視聴時の音ずれも少ない
・対応機器がかなり限られる
5最高音質のLDAC
・最大990kbpsのビットレートで、最も高品質な音楽再生が可能
・ハイレゾ音源も楽しめる
・電波環境によって音が途切れやすい
・対応機器が限られる
6低遅延のaptX Low Latency
・動画やゲームに特化したコーデック
・音声の遅延を最小限に抑える
・映像と音声のズレが少ない
・対応機器が限られる
7次世代の適応型コーデックaptX Adaptive
・aptX、aptX HD、aptX Low Latencyの利点を統合した進化型コーデック
・音質と遅延を状況に応じて自動調整(最大420kbpsのビットレート)
・Bluetooth接続の安定性を保ちながら高音質を実現
・移動中や電波干渉の多い環境でも安定した再生が可能
・ゲームや動画視聴にも最適な低遅延モードを搭載
8省電力のLC3
・新しい規格の次世代コーデック
・低消費電力と高音質を両立
・安定した接続性能
・今後の普及が期待される新技術
適切なコーデックの選び方
Bluetoothコーデックを選ぶ際には、以下のポイントを参考にしましょう。
1使用シーンで選ぶ
- iPhoneユーザーの方
- AACコーデックがおすすめです。Apple製品との相性が抜群で、安定した音質が楽しめます。
- 音質を重視する方
- LDACやaptX HDがおすすめです。ハイレゾ相当の高音質で、細かい音の表現まで楽しめます。
- テレビや映画の視聴 動画やゲームを楽しみたい方
- 音声の遅延が気になる方は、aptX Low Latencyが最適です。映像と音のズレが少なく快適に視聴できます。
- バッテリー持ちを優先したい方
- 新しい規格のLC3なら、高音質を保ちながら省電力で使用できます。長時間の使用でも安心です。
2選択時の注意点
- 機器の対応確認
- スマートフォンとイヤホン両方の対応確認が必須です。両機器対応のコーデックのみ使用可能です。
- バッテリー持ち
- 高音質コーデックは電池消費が早いです。長時間使用時は省電力タイプがおすすめです。
音楽を楽しみたい方はLDACやaptX HDを、動画視聴やゲームを楽しむ方はaptX Low Latencyを選ぶと快適に使用できます。
高音質なコーデックは電池の消費が早くなり、接続が不安定になることもあります。
長時間使用する場合は省電力性能の高いLC3や標準的なSBCがおすすめです。
コーデックが違うときは?
異なるコーデックを持つ機器同士を接続する場合、
両方の機器が共通して対応しているコーデックの中で、最も高性能なコーデックが自動的に選ばれます。
たとえば、スマートフォンがLDACやaptX HDなどの高音質コーデックに対応していても、
イヤホンやヘッドホン側が対応していなければ高音質で楽しむことはできません。
コーデックが異なる機器同士を接続する場合、下記のような影響が生じる場合があります。
- バッテリーへの影響
- ・高音質コーデックが使えないと、電池の消費が多いコーデックで接続されることがある
・接続が安定せず何度も再接続を繰り返すと、バッテリーを無駄に消費してしまう
- ・高音質コーデックが使えないと、電池の消費が多いコーデックで接続されることがある
- 音質への影響
- ・基本的なコーデックが選択されるため音質が低下
・高音質コーデックの性能を活かせない
・SBCなど基本的な音質に制限される
- ・基本的なコーデックが選択されるため音質が低下
- 遅延に対する影響
- ・動画視聴時に音声と映像がずれやすい
・ゲームプレイ時に音が遅れる
・低遅延コーデック非対応の場合は特に顕著
- ・動画視聴時に音声と映像がずれやすい
- 電波干渉の影響
- ・異なるコーデック同士だと、電波の干渉を受けやすくなる
・人が多い場所や電波が混雑している環境では、接続が不安定になりやすい
・通常より、接続できる距離が短くなることがある
- ・異なるコーデック同士だと、電波の干渉を受けやすくなる
両方の機器が同じコーデックに対応している必要があるため、
購入前には送信側と受信側の両方のコーデック対応状況をしっかりと確認しましょう。
なお、すべてのBluetooth機器はSBCコーデックに対応しているため、最低でもSBCでの接続は保証されています。
まとめ
Bluetoothコーデックは、音質や音の遅れを左右する大切な要素です。
ご自身の使用目的や機器に合わせて最適なコーデックを選ぶことで、音楽も通話もより快適になります。
音質にこだわりたい方はAACなどの高音質タイプを、
映画やYouTubeなどの動画をよく見る方は、aptXのような低遅延タイプがおすすめです。
迷ったときは標準的なSBCから始めて、必要に応じて他のコーデックを試してみるのがベストな選び方です。
快適なワイヤレス環境で、お気に入りの音楽や大切な通話を楽しみましょう。
-
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対応コーデック:aptX Adaptive -
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肩にのせることで音声を聞けるウェアラブルネックスピーカー。映像と音声のズレが少ない低遅延コーデックに対応。
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対応コーデック:apt-X、apt-XLL、apt-XHD
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近年、ワイヤレスイヤホンやBluetoothスピーカーが急速に普及し、日常的に使用する機会が増えています。
しかし、機器同士が正しく接続されているにもかかわらず、以下のような問題を経験したことはありませんか?
・音がこもって聞こえる
・音声が遅れて届く 遅延する
・動画と音がずれる
これらの問題の多くは、「Bluetoothのコーデック」が原因で発生することがあります。
Bluetoothのコーデックとは、音声データを無線で送る際の『変換方式』のことです、
簡単に言えば、スマートフォンなどの音楽データを、Bluetoothイヤホンで再生できるように変換する技術です。
使用機器や環境に合ったコーデックを選択することで、音質や遅延の問題を最小限に抑え快適に音楽や通話を楽しめます。
本記事では、Bluetoothコーデックの種類と特徴を解説します。
用途に合わせた選び方のポイントもご紹介していきます。